読書

読書レビュー”HSPとグレーゾーンな人たち” 日常のあるある、原因と対策がわかる!

人より落ち込みやすい、人一倍空気感に敏感で辛い。
この記事を読んでいる方は、HSPについてある程度調べていたり、診断をすでに受けている、自分もそうかもしれない。
そんな方々かとお思います。

そんな方に是非読んでほしい本がありましたので、ご紹介させてください。
本記事は5分ほどで読める内容でまとめておりますので、興味を持たれた方は是非本を購入して読んでみてくださいね。

私自身、昔から些細な言葉がずっとフラッシュバックしたり、周りの人の気分や空気感がダイレクトに伝わってきたり、
物言えぬストレスが多く、最近になってHSPという言葉を知り興味を持ちました。

この本は私のように、HSPの診断は受けていないものの、「自分HSPかも..」と感じている人に向けた内容となっております。
もちろん、HSPの診断を受けている人にも共感・ためになる本となっております。

はじめに:こんな人に読んでほしい

この本がどのような人に向けられたものなのかご紹介いたします。

  • ストレスを敏感に感じて身体や心の不調が出てしまう
  • 無理に元気になろうとして落ち込むことがある
  • 気分が変わりやすかったり落ちこむことに生きづらさを感じる
  • 生きづらさを感じているのにHSPの診断を受けていない、いわゆるグレーゾーンである

第一章:みんな「気分」に振り回される

「気分」について以下のような内容が詳しく書かれています。

一章の概要

人は「気分」に振り回されているのに、「気分」について軽視されてきた。
「気分」に振り回される原因は気質(HSP)と病(発達障害や、明確な病名のつくものがる。
HSPは身体的な特徴と同じようにその人が生まれ持った遺伝的な気質である。

この章には「隠れHSP」の定義が書かれております。

私自身、HSPについては発達障害のような部類に入るものかと思っていたのですが、
実は「遺伝的な気質」でありその人の個性なんだということがわかりました。

だから病院を受診しても、生きづらさを感じているのに明確な病名が出なくて苦しんでいるのですね。
概要に書かれている「気質」についてもわかりやすく解説されており、その「気質」に振り回されることが
まさにHSPの特徴であることが分かりやすく解説されています。

第二章:その苦しさ、辛さは「病気か、気質か」チェック

それぞれ病気やHSP気質に関する特徴が網羅されており、自分自身が気分障害やうつ病なのか、
それともHSP気質なのかをチェックすることのできる章となっております。

二章の概要

以下の症状についてそれぞれの特徴が詳しく説明されています。
・うつ病/躁うつ病
・不安障害
・気分障害
・発達障害
・HSP

この章を読んでハッと気づいたのですが、私は過去に適応障害で休職した経験があります。
たしかにHSPのような気質とは違い、この章で説明されている「うつ病」のような症状が出ておりました。

私はADHDの診断も受けており、実際に不注意性に苦しんでいるのですが、ADHDには合致しない、
医師からもなかなか理解を得られない生きづらさも感じておりました。

自分がHSP気質により落ち込みやすいのか、病的な要因があるのかハッキリわからないという方は、
本書の第二章を読むことである程度、チェックすることができるでしょう。

第三章:グレーゾーン急増の原因

現代の日本社会における同調圧力と「うつり」によるグレーゾーンの増加について書かれています。
HSP気質で悩んでいる方は、このキーワードだけでも共感できる内容であることが分かるとお思います。

三章概要

以下の内容が詳しく書かれています。
・グレーゾーンの人が増える原因に、HSPに強く見られる「うつり」が深く関わっている
・人に自分の気持ちがわかってもらえない、逆に他人の無神経さを理解できないことへの対処法
・世の中の同調圧力と「うつり」により生き辛さ、「うつり」のケースと対処法

自分の生きづらさの理由やその原因が書かれており、自分のもやもやが文章化されていることにスッキリしました。
紹介されている「うつり」のケースについても共感できる内容があり、「自分だけじゃないんだ!」と少し安心しました。
また、様々な「うつり」に関する対処法も紹介されており、すぐにでもメンタルヘルスの参考にできる内容でした。

第四章:なぜ気分が「落ち込む」のか?

「落ち込み」に関することと、それが悪いことばかりでもないという内容が書かれています。

四章概要

「落ち込む」様々な原因について解説している章になります。
また、現代で正とされる常に「テンションが高い」ことに潜むデメリットや、「落ち込む」ことの生物としての必要性も解説されており、HSP気質の人が「落ち込む」事が多くても大丈夫なんだと思える内容になっています。
HSP気質の人に不足しがちなテンションを上げてくれるドーパミンの分泌方法等も解説されています。

人より精細だから落ち込む事が多いし、静かにしていたいと思うけれど、そうしていると周りから「テンションが低い」と
言われてつらい思いをするのはHSPあるあるだと思いますが、「落ち込み」も生物として必要なことであるとわかり、
人よりテンションが低いことが悪いことでは無いんだと思える章でした。

第五章:「落ち込み」の大きなメリット

あまり良い目では見られないが、実は「落ち込み」で得られるメリットがあるということが書かれています。

五章概要

表題の通り、「落ち込む」ことのメリットが書かれております。
人より落ち込みやすいHSP気質、しかしHSP気質の方の多くは他人に気を使いすぎて疲れ切ってしまっています。
「落ち込み」は自分を客観的に見つめ直し、自分の本当の気持ちをに気づくことのできるチャンスです。
数人のケースで「落ち込み」を利用して気持ちを切り替えられたHSP気質の方達の事例が載っています。
この章ではそんな「落ち込み」の利用方法、解消方法、HSP気質の活かし方が解説されています。

この章には「落ち込み」の有効的な利用方法がわかったので、今後落ち込んだ時にはこの章で解説されている通り、
自分をもっと客観視して自分の気持ちに気づいて、冷静にHSP気質を生かした立ち回りができる気がします。
ただただ、周りの空気に合わせ過ぎたり、人の気持ちがわかりすぎて落ち込んで疲れ切っている人には、
是非この章を読んで、解説や事例を知っていただくだけでも気が軽くなると思います。

第六章:「逆方向の生き方」をためしてみる

HSPの生きづらさを理解し「逆方向の生き方」を試してみよう、という内容が書かれています。

六章概要

この章では、HSPの方がなぜ日々生きづらさを感じてしまうのか、またそれを理解して「逆方向の生き方」を試してみることで生きづらさを解消できることが書かれています。

自分でも生きづらいと思っていても、なぜ生きづらいのかまではなかなか理解できません。
この章では生きづらさの原因と「逆方向の生き方」をキーワードにその解消法が書かれており、
どれも早速実践できるものばかりなので、意識して生活していきたいと思える内容でした。

第七章:HSP・グレーゾーンの「困った!」あるある

HSPのあるあるとそれの対処法が書かれています。

七章概要

HSPやグレーゾーンの人が体験する「困った!」あるあると、原因と対処法が様々な人のケース別に解説されています。

自分のことを書いているかのように「あるあるすぎる!」という事例が多数紹介されておりました。
またそれらの原因と対処法も書かれていたので、この章は繰り返し頭に入れておきたいと思いました。

正直、HSP・グレーゾーンの人はこの章を辞書的に使えるようになるというだけでも、この本を買う価値があります。

まとめ

漠然とHSPな気がしていた人、今まで自分の繊細さに生きづらさを感じていた人に是非読んでほしい内容となっています。

いままでモヤモヤ感じていた生きづらさが明確に文章化されているので、スッキリしますし対処法も沢山書かれているので
とても貴重な内容だと思います。

なかなか医療では理解のないHSPという体質ですが、こうして詳しく認知してくれる人が居るというだけでも
気が軽くなるのではないでしょうか。

今生きづらさを感じている方、このレビューで少しでも気になった方は是非お手にとって読んでみてください。

紹介した本:”HSPとグレーゾーンな人たち”  高田 明和 著

 

-読書